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山崎まさよしとスティービー・ワンダー

スティービー・ワンダーといえば、何年か前に缶コーヒー「FIRE」のCMに出ていましたね。もはや音楽ファン以外の人でも知っているであろう超大物ミュージシャンでしょう。彼の楽曲は、ファンキーだったりソウルフルなナンバー、そして美しいメロディーラインのバラードまで、どの曲も非の打ち所がないいくらい素晴らしいです。

ちなみに山崎まさよしも、かなりスティービーに影響を受けているらしく、細かいフェイクの入れ方なんかを聞くとそれが判ると思います。実際彼の名曲、「僕はここにいる」も彼がスティービー・ワンダーの物まねをして唄っていたときに出来た曲だと本人が言っています。最近出した洋楽のカバーアルバム「All COVER YO!」にもスティービー・ワンダーの名曲、「Superstition」が山崎の個性あふれるアコースティックなカバーで収録されています。


スティービー・ワンダー


アメリカ合衆国ミシガン州サギノー生まれ。本名:スティーヴランド・モリス・ジャドキンズ。保育器内での過量酸素(未熟児網膜症)が原因で生まれてすぐに目が見えなくなる。


11歳の時、モータウン社長の前で歌と演奏を披露しレーベルに契約、2年後に初アルバム「フィンガーティップス」を発売(当初は「リトル・スティーヴィー・ワンダー」名義)。全米でNo.1シングルとなり、一躍有名になる。


1970年に、モータウンから自作のプロデュース権を獲得し、音楽出版会社「タウラス・プロダクション」を設立。自身の新たな音楽を模索していたある時、ロバート・マーゴレフとマルコム・セシルの二人のエンジニアによるユニット「トントズ・エクスパンディング・ヘッド・バンド」のアルバム「ゼロ・タイム」を聴き、全編に使われていた、当時開発されたばかりのモーグ・シンセサイザーに感銘を受ける。以後、スティーヴィーはシンセサイザーを駆使し、殆どの楽器を自分で演奏するアルバム作りのスタイルを確立してゆく。


政治活動にも積極的に参加し、2000年のゴア対ブッシュの大統領選でもフロリダ州にかけつけ民主党のゴアを支援。2008年の大統領選でもオバマ氏の強力なサポーターとして、党大会などに参加した。オバマ大統領の就任式のイベントでも何度もステージに立ち人気曲を披露した。


盲目であるにもかかわらず、現在もソウルフルな歌声で精力的に活動するスティービー。山崎まさよしの歌唱法とも比べつつ、良かったら聞いてみてください。




スティービー・ワンダーの「Superstition」を山崎はこのアルバムのなかでカバー。他のカバーもアレンジのセンスがよくとってもおすすめ。





「Superstition」を含むスティービー・ワンダーのベスト。ジャケットをクリックしてタワレコのサイトへ行くと試聴できます!



山崎まさよしと忌野清志郎

 この間残念なことに亡くなってしまった、日本のロック界永遠のヒーロー忌野清志郎。山崎は高校時代ドラムを叩いていて、バンドで「雨上がりの夜空に」をカバーしていたらしいです。山崎のデビューシングルも忌野清志郎が在籍していたRCサクセションの名曲、「トランジスタ・ラジオ」だったりします。

 清志郎はその派手な見た目と共に、ライブや私生活も派手だったし、真っ直ぐな人だったと思います。その逸話をいくつか紹介すると、

 ・東芝EMI から発売予定だったRCのアルバム『COVERS』が、原発問題を取り扱った歌詞などがネックとなり、急遽発売中止に。後にレコード会社を変えて、ようやく発売される。
 
 ・パンク・ロック風にアレンジした「君が代」を収録したアルバム『冬の十字架』がポリドールから発売される予定だったが、同年8月に国会で成立した国旗・国歌法を巡る議論に巻き込まれることを危惧した同社が発売を拒否。結局、販売をUKプロジェクトにしインディーズのSWIM RECORDSレーベルから発売される。

 ・SWIM RECORDSレーベルから発売予定だったラフィータフィー名義の『夏の十字架』は、インディーズ商人の実態を揶揄した「ライブ・ハウス」という曲中で暗に批判されたライブハウス・下北沢QUEのオーナーが激怒、同店と系列関係にあるUKプロジェクトの逆鱗に触れインディーズからも販売中止という前代未聞の事態となる。

 ・RCサクセション時代、千葉県神野寺で飼育されていた虎2匹が逃げ出すという事件があり、マザー牧場でのライブ(1979年8月4日)が中止になった。忌野は警察に「虎を殺すな!」と電話で訴えたが、結局2匹とも射殺されて一連の騒動が鎮静化。RCサクセションはその後渋谷屋根裏で「虎追悼コンサート」(1979年9月15日)を行なっている。

 ・高校三年生のときの担任の先生から、卒業式の後「自分が本当にやりたいことがあるなら、結婚はするな」と真剣な顔で言われたことが頭から離れず、30代後半まで独身だった。その先生が初めてライブに来てくれたときにそのことを伝えると、「君はもういいんだよ」と言ってくれたため、不遇時代より交際を続けていた「石井さん」と結婚した。


このようなエピソードからも、忌野清志郎の男としての熱さ加減が伝わってきますね(笑)ですが、なんといっても、彼はその楽曲、そしてライブがすごくかっこいいのです。ストレートな歌詞。死ぬ間際までつらぬいた、全力を込めたライブパフォーマンス。

そしてそのルーツには、オーティス・レディングを始めとするソウルミュージックや、ブルースからの影響を感じさせます。このあたりにも、一見全く違うタイプに見えるミュージシャン、山崎まさよしと忌野清志郎をつなげるものがあると思います。

忌野清志郎の名曲に、冒頭で紹介した「トランジスタ・ラジオ」がありますが、山崎まさよしとオリジナル、両方ともすごくおすすめで素敵な演奏なので、ぜひ聞き比べてみてください。





山崎まさよしがアコースティックにカバーした「トランジスタ・ラジオ」が収録されているアルバム。他のカバー曲もすごくおすすめ!




忌野清志郎が在籍していたRCサクセションの「トランジスタ・ラジオ」が収録されているベストアルバム。




忌野清志郎の音楽に大きな影響を与えたオーティス・レディングの3rdアルバム。「愛しすぎて」、「サティスファクション」、「リスペクト」など、バラエティに富んだヒット曲を収録しています。








山崎まさよしとロバート・ジョンソン

この間3年ぶりにオリジナル・アルバム「IN MY HOUSE」を発売した山崎まさよし。彼ほど有名で、その音楽にルーツを感じさせる人はいないのではないでしょうか?山崎の音楽性は飾らない等身大の歌詞で歌うバラードから、彼の個性的なリフで乗らせるファンキーなナンバーまで多岐にわたります。はたしてその音楽の裏には、どのようなアーティストの影響があるのでしょうか?今回は、山崎に影響を与えたであろうミュージシャンの1人、Robert Johnsonを紹介しようと思います。

 Robert Johnson

 山崎はライブでもたまにブルースを演奏するし、何気なくギターを弾いたときのフレーズはいつもブルージーです。実際に彼のソロでの弾き語りによるライブアルバム「ONE NIGHT STANDS 」には、ロバート・ジョンソンのブルース、「Crossroads」が収録されています。また、以前NHKで放送された番組、「山崎まさよしミシシッピを行く〜ブルースの伝説を訪ねて」の中で彼は現地のブルースマン、ハニーボーイ・エドワードとのセッションで、「Sweet Home Chicago」を演奏しています。

 ロバート・ジョンソンは、1911年6月8日にミシシッピ州ヘイズルハースト生まれです。その楽曲は後にブルースのスタンダードとして、彼の死後多くのブルースマン、ロックバンドにカバーされることになります。
 彼の魅力の1つはその歌にあると思います。始めブルースに聴きなれないうちは、か細い声でうめいているだけに聞こえるかもしれないです(笑)。しかし、その歌詞の内容も意識してきくと、その繊細さにはっとさせられます。例えば、かのローリングストーンズもカバーした名曲、「Love in vain」の歌詞です。

 駅まで女を見送った スーツケースを片手に
 駅まで女を見送った スーツケースを片手に
 言葉ではとても言えないよ
 恋はすべてむなしく終わった
 
 汽車が駅に入ってきて 俺は女の目をじっと見た
 汽車が駅に入ってきて 俺は女の目をじっと見た
 とても寂しくて 泣き出さずにはいれなかった
 恋はむなしく終わってしまった
 
 汽車が駅を後にして その後ろに見える2つのライト
 汽車が駅を後にして その後ろに見える2つのライト
 ブルーのライトはおれのブルーズ
 赤いライトは俺の心
 恋はむなしく終わってしまった (以下略)

 日本でいう「なごり雪」のような(笑)切ない歌詞。汽車のライトの色に自分の心情を映すあたりに、ロバート・ジョンソンとというひとの繊細な感性が表れている感じが僕はします。そしてこういう比喩の使い方は、日本人のハートにもグッとくるものがある気がします。他の曲でも、彼は独自の言葉づかいで彼の日常を唄っています。


良かったら、和訳の歌詞カード片手に曲の歌詞の意味にも思いを馳せつつ、ロバート・ジョンソンのCDを聴いてみてください。



山崎まさよしの新譜「IN MY HOUSE」

 


ロバート・ジョンソンのおすすめアルバム
プロフィール

Author:ジョンバロ
ブルース、ジャズ、ソウル、ファンク、R&B、ロックから、J-POPまで、さまざまな音楽が大好きなジョンバロのページです。

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